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No. 191 (Sun)
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Date 2010 ・ 01 ・ 31

拝啓、カフカ様 カミュ様

『今朝、シャワーからあがると、身体の半分が無くなっていた。』

まるでカフカの『変身』のような書き出しですね。
でも実際に身体の半分が無くなってしまった訳でも、ましてやザムザのように虫になってしまった訳でもありません。

いつもと変わらずシステマティックに動作をし、きっちり15分間の朝風呂メニューをこなした後、タオルで身体を拭いている時、急に頭に浮かんだんです。
身体が半分足りないな、と。

別に何かの思考の結果、辿り着いたという訳でもなく、叙情的に感じたと言う訳でもなく、何と言うか・・・単に言葉なんですね。
思考や感情ではなく、突然その台詞が頭の中に紡ぎだされた感じです。
ですから、感傷的になったり、危機感を持ったりましませんでした。
ただただ、頭の中は?マークがいっぱいでした。

あれ~?
みょ~に変だな~。
だっておかしいじゃない。
私は何も考えず、普通にシャワーを浴びてただけなんですよ。
やだな~、やだな~。
何か悪い出来事の、虫の知らせかな~。
怖いな~、怖いな~。
と、稲川淳二の物まねをするBBゴローの物まねをする太田光の物まねをしてみたんですが、結局すっきりせず。

でも季節の変わり目だしな~。
そういう事もあるのかな~。
と、もう一度物まねをすることで、何となく折り合いをつけて、日常生活に戻りました。

そして今夜、午前様の家路。
遅い時間にも関わらず、意味も無く遠回りして帰りたくなりました。
僕は昔から、考え事をする時は永遠と歩く癖があるからだと思います。
そして歩くリズムに乗せて、残り半分の身体について思考を巡らせました。

身体の半分・・・。
アイデン君とティティーちゃん、ふたり併せてアイデンティティー説か?
はたまた、置き去りにしてきたもう一人の自分か?
いやいや、もしや過ぎ去っていった時間の隠喩か?
そもそも、今日は何故あんなカフカ的な不条理さで、重い言葉が浮かび上がってきたのか?

煙草を何本吸っただろうか。
それくらい沢山歩きました。
けどね、結局答えは出ず。
でも、しょうがないですね。
だって、設問自体が謎に包まれている訳ですから。

そんな事を考えていると、無性に『帰りたなったよ』が聞きたくなりました。
深い意味は無いんですけどね。
これは『いきものがかり』というバンドの曲。
彼らはあまり興味の無いバンド、いや、むしろ苦手な部類のバンドではあるのですが、この曲は何処か惹かれるものがあります。
嫌よ嫌よも好きの内?なのかな?


兎に角、僕はこの曲を聴きながら一人、夜の森を歩いていました。(僕の家の近所には森があるんです。23区なのにね。さすが練馬区。もうすぐ埼玉区。)
時刻はとうに真夜中過ぎ。
冬の森の中は、植物の呼吸が聞こえるような静けさでした。
そんな中で上を見上げれば、木々の黒に切り取られた夜空。
そしてそこには、蒼い蒼い満月がぽかり。

『あぁ、そうか。そういうことか。』
やっと納得できました。
カフカは『異邦人』の中に、こんな伝説的な台詞を残しています。
『それは太陽のせいだ!』と。
そして僕は言います。
『それは満月のせいだ!』と。

結局のところ僕らは僕らの人生にとって大切な事について、何一つ、きちんと説明することが出来ないのではないのでしょうか。
そもそも、説明する必要なんてないのかもしれません。
今夜はまたひとつ、人生の悟りを拓きました。
けれど、今日悟ったことは、既に何度も悟った事だという事も悟りました。
人生なんて、反復横跳びみたいなものですね。

何はともあれ、カフカに始まりカミュに終わる。
差し詰め、海辺のカフカ改め、森の中のカミュ。
そんな不条理小説的な一日でした。

最後に、『帰りたくなったよ』のPVを載せておきますね。

シングル盤


収録アルバム盤


カフカ『変身』


カミュ『異邦人』

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スレッド:心のつぶやき // ジャンル:心と身体

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